火災保険の基本

地震保険等についてお話させて頂いておりますけれども、そもそも地震保険は、
基本となる火災保険にご加入頂いていないと、加入出来ません。(6月3日地震保険の基礎 その2より)

では、その基本(主契約)となる火災保険は、何にかけるものなのでしょうか?

火災保険をかける目的となる物は、2つあります。

1つ目は『建物』です。

これは、戸建の建物もそうですし、区分所有されているマンション等の部屋も建物になります。
一般的にイメージしやすいものだと思いますし、認識もされているものだと思います。

2つ目は『家財』です。

家財とは、家の中にある、テレビや冷蔵庫、洗濯機等の家電製品、テーブル、ソファー、椅子等の家具
Tシャツやスーツ、ワンピース等の洋服、お出かけ用の高価なバック、コップやお皿、箸、鍋等の食器類
などの生活用の動産のことをいいます。
簡単に言いますと、引っ越しの際にトラックに詰め込む荷物が家財に当たります。

(なお、家財を保険の対象としてご契約いただいた場合でも、1個または1組の価額が30万円を超える
 貴金属・宝石・美術品などは、ご契約時に申告していただかないと補償の対象外となる場合が
 ありますのでご注意ください。)

もしかしたら、火災保険=建物のみというイメージだった方も多いのではないでしょうか?

ですので、通常、戸建や購入されたマンション等にお住まいの方であればその財産である
建物と、中にある家財の両方に火災保険をかける形が一般的なものとなります。

6月14日にお伝えさせて頂いたマンションでの火災で、水により被害が出てしまうという
お話をさせて頂きましたけれども、消火活動による水で、中にある家電製品や洋服等に被害が
出た場合、家財の部分からのお支払という事になります。

※消火活動による損害は、消防署に請求出来ませんので。。。

逆を言いますと、家財にご加入されていない場合、そもそもこのような被害では補償の対象外と
なってしまうのです。

家財は予想外に多いものです。
かけ忘れはありませんでしょうか?

また、賃貸物件にお住まいの御客様の場合につきましては、建物そのものは、入居されている方
の財産ではない為、建物に火災保険をかける必要はありません。
逆に、中に入っている家財については、入居されている方の財産となるので、家財について
火災保険をかけるという事になります。
ただ、建物そのものに火災保険をかける必要はありませんが、出火させて建物に被害を出して
しまった場合、賃貸契約時に、出ていく際は、現状復旧してから出るという基本的な考え方
がある為、特約という形で、借家人(しゃっかにん)賠償責任保険というものにもご加入
するケースが一般的です。

これを付ける事によって、万一、火を出してしまい、黒こげになってしまった部屋を
復旧させる為にかかる費用を保険で補償する事となっております。

ですので、賃貸物件にお住まいになる前に、きっと大家さんとの契約で借家人賠償責任保険
に○○万円以上付いた保険にご加入下さいと言われるケースがほとんどです。
※保険会社を限定させられる事はNGです。ご入居される方がお選び下さい。

火災保険の基本の『き』の部分ではありますが、基本なだけに重要なポイントです。

火災保険をかけることが出来る目的は2つ、
建物』と『家財
です。

ここだけを覚えておいて頂くと火災保険についてもいろいろと考えやすくなると思います。

※お店や事務所等の業務用となる火災保険については、家財となる部分が
 什器設備(椅子やテーブル等)という考え方になります。

p14p15