台風並みの暴風となる「春の嵐」に注意を

東京では、すっかり桜も満開を過ぎてしまい、葉桜となりつつあります。

気候も暖かくなり、山や海、公園など行楽地へと外出したくなる季節です。

しかし、日本付近で急速に発達した低気圧が急速に発達して、「春の嵐」「メイストーム」と呼ばれる

台風並みの暴風や猛吹雪が発生しやすい季節でもあります。

気候としても気持ちのよい季節ですが、台風並みの暴風や猛吹雪、海岸では高波となることもあるので、

お出かけの際には十分な注意が必要です。

このような激しい現象の発生要因は、日本付近に北から入り込んでくる冷たい空気と南から流れ込む

暖かい空気がぶつかりあって上昇気流が生まれることで、温帯低気圧が急速に発達するためです。

ちなみに台風の場合は、台風の中心が近づくと急激に風が強まりますが、

「春の嵐」をもたらす発達した温帯低気圧は低気圧の中心から離れたところでも風が強く吹くため、

被害の範囲が広がりやすいという特徴があります。

では、春の嵐の脅威に備えるためには、どうすればよいのでしょうか?

低気圧が急速に発達することによって起こる春の嵐は、急な天気の変化をもたらします。

春の嵐によって大荒れの天気が予想されるときは、その数日~1日前までに気象庁から

「暴風に関する気象情報」が発表されます。

気象情報の発表後、災害発生のおそれが高まってきたら、強風となる半日から数時間前までに

「強風注意報」が発表されます。その後も必要であれば「暴風に関する気象情報」が発表され、

さらに、暴風により重大な災害が発生するおそれがあれば、「暴風警報」が暴風となる

数時間~2時間前までに発表されます。

注意報・警報発表後も、「暴風に関する気象情報」で、刻一刻と変化する暴風の状況を発表します。

このように注意報や警報は事前に発表することにしていますので、もし、「強風注意報」や「暴風警報」が

発表された時点でまだ風が強くないとしても決して油断しないでください。