NZ地震、設計の欠陥初めて認める

 昨年2月のニュージーランド・クライストチャーチ地震で、

県関係者13人を含む115人が死亡したCTVビルの設計者が31日、

王立委員会の公聴会で、設計に欠陥があったことを初めて認める発言をしました。

 ビルの耐震性に関わる構造設計を担当したデービッド・ハーディング氏が

前日に引き続き、証言を行いました。

 ハーディング氏はこの日の公聴会で当初、「ビルは設計通りに、2010年9月の

地震による横揺れに耐えました。

昨年2月の地震は震源が近かったため、激しい縦揺れが崩壊を招いた」と証言。

「設計に不十分な点がなかったか考えてみたが、見つからなかった」と

設計ミスを明確に否定しました。

 だが、王立委のスティーブン・ミルズ弁護士は、これまでの公聴会での

専門家らによる証言を基に、はりと柱の継ぎ目や、ビル北側の耐震壁と各階の床の

接合部が弱かったなど、設計上の欠陥を列挙。

ミルズ弁護士に「ビルに多くの問題点があったことを認めるか」と詰め寄られると、

ハーディング氏は「そのような指摘の後では否定できない」と非を認めました。

 「耐震基準を満たしていたかどうかの最終的な責任は、クライストチャーチ市

当局ではなく設計者にあることを認めるか」との質問にも「はい」と責任を認めました。

設計者はハーディング氏自身と、設計会社の上司アラン・レイ氏だと述べました。

建物は本来、人の安全を守る為の物であるべきです。

それが凶器になったり、ましてや壊れてしまう事はあってはならない事です。